いやあ、ひどいものを見た。(ネタバレ有記事です)
こんばんは、シルエットです。
アマゾンプライムに加入してしばらく。無料で見られる名作というのはなかなかに多いもので、TAXiシリーズもその一つ。
1は字幕版と吹替版が、2,3は字幕版のみ楽しめます。4は残念ながら無料ではありませんでした……。
緊急事態宣言下の福岡では声高に叫ばれるステイホーム。確かにインドアな僕ではありますが、流石に時間を持て余すというもの。せっかくなので、せいぜい日曜洋画劇場ぐらいでしか見たことなかった映画TAXiシリーズを見直そうと思ったわけです。
そんな中で、最後に見たのが『TAXi ダイヤモンドミッション』。2018年公開の映画で、本国フランスではTAXi 5として正式な続編としてナンバリングされています。
舞台は変わらずマルセイユ。しかし時代はダニエルとエミリアンのコンビが活躍した時代から約10年後。ダニエルはフランスを離れ、エミリアンは警察を辞めたとのこと。
じゃあ誰が主人公なんだ、となれば全く新しい2人のコンビ。スピード狂の警官マロとダニエルの甥のエディ。
マロはもともとパリ警察勤務も素行の悪さからマルセイユに左遷。エディはタクシー運転手ながらもAT限定免許でポンコツ。そんな凸凹コンビがマルセイユ警察を悩ませるイタリアの宝石強盗軍団を捕まえるべく奮闘する──
あらすじはざっくりこんな感じ。
しかしながら、あらすじには現れないつまらなさがこの映画にはあります。
なによりも。なによりも。
エディの存在がよくわからない。おっちょこちょいキャラなので今までのエミリアンタイプなのでしょうが、警察でもなんでもないエディはただの足手まとい。別に運転ができるわけでもなく、作中での仕事はオジ(=ダニエル)からプジョー・407を借りたことと、ウーバー仲間を使って交通整備をしたこと(≒ダニエルのデリバリー仲間の信号機操作)ぐらい。あとは喚くは相棒を簡単に売るわ意気地なしだわとエミリアンとは大違い。
エミリアンは行動力はあるけどドジでおっちょこちょい。バカを自覚しててアツいヤツというなんだかんだ憎めないキャラ。それになにより市民を守る(自分のプライドを守る)警察だという矜持もある。
ただのタクシードライバーに過ぎないエディにはそれがない。ただ交通違反を見逃してほしいから無理やり相棒役をやってるだけ。ぶっちゃけ407さえ手に入ればそれで用済みだった。
ちなみにTAXiお約束のゲロは今作も健在。……も、汚え。今まではあまり直接的にゲロを見せることはなかったものの、今作はだいぶ見せる。普通に汚い。走行中に吐くからほんとにヤダ。
勿論人種差別もてんこ盛り。これがフランスの伝統だと思う。
そしてなーによりも解せないのが。
ラストシーン。マルセイユでプジョー407を整備していたエディの姉のサミア。最終的に犯人つ席の過程で407は壊れてしまったために、サミアは別の車に乗り換える。
それが!あろうことかメルセデス!
あの!マルセイユの地でメルセデス!!
TAXi5の監督兼脚本券主演のフランク・ガスタンビドゥ氏はTAXiシリーズのファンだそうですが、じゃあそのチョイスはないでしょ……。
最後ぐらい楽しもう。そういう思いでしたが、ラストカットのベンツでもう台無しでしたね。
いやあ、ほんとにひどかった。
これが正式なナンバリングタイトルなのが不思議なぐらいに……。
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