君こそがオカピだ |
※当記事はBIG4編及びその他諸々のネタバレを沢山含んでいます。
※記事内の情報は殆どが聞きかじった程度の不確かな情報です
2024年3月4日正午。
IDOLY PRIDEにBIG4編1章36-40話が追加されました。
琴乃の悩みの深さを表すように、なかなか先を教えてくれなかったメインストーリー。
それがまるで解決に向かうことを暗示するかのような怒涛のストーリー更新の第一歩。
衝撃の展開は続き、41話から45話が追加された3月9日もセカイは驚きに満ち溢れています。
一体この先彼女たちはどうなってしまうのか。
まるで見えない未来模様ですが、それでも霧を払うかの如く私は過去を遡り将来への布石を探しました。
茂みの中で見つけたのは、オカピという謎の存在。
ストーリーにおいてその存在は摩訶不思議。
果たしてどういう意味があって登場したのか。
登場から1年以上経過したオカピですが、いまだ謎の中。
けれどもあのアイプラが無意味にオカピを登場させるとも思えない。
だからこそ私は、ここに手がかりが隠されていると考えてオカピの謎に迫ることにしたのです。
そして得た答え。
それこそが『オカピは長瀬琴乃だった』ということです――
1.セトの動物たるオカピ
セトです。 |
古代エジプトの歴史の中でたびたび登場するセト神。
なんだかへんてこな頭をしていますが、文字通り「へんてこ」。
この頭が一体どういう動物なのか、その正体ははっきりしていません。
ジャッカルだとか犬だとかロバだとか。なんなら空想上の動物ではなかろうか、なんて説もあるくらい。
そんな数ある諸説の中、驚くべきことにオカピも含まれているのです。
つまり、アイプラで登場したオカピはセト神を現しうるものでもあったということです。
とはいえ、ただでさえ突拍子もなくオカピが登場しているのにもかかわらず、そこにさらにセト神なんて言われてももはやなにがなんだかといったところでしょう。
「まるで関係のない話だ。アイプラの話をしろ」と思われているかもしれません。
けれどもこのセト神、実はアイプラに深く関係しているかもしれない……としたらどうでしょうか?
2.セト神は邪神?
ここからしばらくは聞きかじった情報ですので話半分に。
セト神とアイプラが関係がある、なんて言われてもまずはセト神について知っていなければどうしようもありません。
ということでざっくりとセト神を解説。
まずセト神に対しての世間からの印象は決して良いものではありません。
「兄殺し」だとか「王の敵」だとか、随分と物騒な言葉が並びます。
それもそのはず。
彼はオシリス神話において本当に兄を殺してしまいましたし、後に王となる神と真っ向から対立していたのです。
セトにはオシリスという兄がおりました。
この兄は「長男」という理由で神々の王の座についておりました。
しかしセトにはどうにも納得がいかない。
「自分の方が兄よりも優れている。王に相応しいのは自分だ。王の座を奪ってやる」
そんな風に思ったのだとか。
セトは半ば騙し討ちするようなカタチでオシリスを殺害。
空位となった王の座にセトが収まり、野望達成。
以降セトは王として立ち居振る舞うことになります。
これが「兄殺し」たる所以。
しかしながら、殺された兄オシリスにはホルスという息子がいました。
復讐に燃えるホルスは、「オシリスから奪った王の座を返せ!」とセトに宣戦布告。
とはいえセトもそう簡単に譲るわけがなく、ここから約80年に渡るセトとホルスの争いが始まってしまいました。
血みどろの争いの末、勝利したのはホルス。
セトはとうとうホルスから王の座を奪われてしまったのでした。
これが「王の敵」たる所以。
これだけを見ると本当に悪どい神ですが、実はこのような悪の要素が全面に押し出されるようになったのはエジプトの歴史の中でも末期頃。
それ以前はもっと違った印象の神でした。
3.セト神は英雄?
セト神への信仰というのはエジプトの歴史が始まる前から存在しており、エジプトで様々な王朝が開かれるようになってもその信仰は継続されていました。
時代によってはエジプトを象徴する神として描かれていたことも。
そんな時代のセトは、敵を打ち倒す「力強き」神でした。
負の面が語られたオシリス神話ですが、その中でセトは他の神々を圧倒するような力強さを見せていました。
またエジプト神話においては、セトは太陽の守護に大いに活躍していた存在として描かれています。
つまりこの頃、セトは「力強さ」を全面に押し出した神として扱われていたのです。
また、セトは外国と関わりのある神であるとも認識されており、しばしば外国の神と同一視されることも。
エジプトもイケイケドンドンだった時代。異国での戦いにおいて、セトという存在は大いに崇められていました。
しかしながら、エジプトが衰退するとともに怪しくなっていく雲行き。
外国からの侵略を受けるようになっていくと、打ち倒す存在から打ち倒される存在に。
セトは「外国と関係があった」ものですから、その存在を否定されなくてはならなくなったのです。
「力強さ」を持っているのはセトではなく、侵略してくる外国です。
こうしてセトは一気に人気低下。
オシリス神話を引き合いにディスりにディスられるようになっていってしまいました。
けれど、まだ残り続ける信仰はありました。
4.嵐の神、セト
力強さの神であったセトですが、実はもう一つ嵐の神という側面がありました。
それは先に述べた「外国の神と同一視される」という経歴から。
セトは、北シリアの天候の神であるバアルとも同一視されていたのです。
雨を降らしたり、雷を起こしたりする嵐の神・セト。
彼は「力強さ」というアイデンティティを失った後も、主にオアシスで根強く信仰されていました。
だって雨を降らせてくれるんだもん。
実際にウェンアメンの旅行記には、もはや支配者ではなく空に雷を作る神として描かれているのだとか。
「力強い神」として崇められたセト。
けれどエジプトの衰退に伴い、ディスられて「邪神」扱いされるセト。
とはいえ一応は「嵐の神」として細々と信仰され続けたセト。
そんな、なかなか一筋縄ではいかない神です。
これがアイプラとどう関係あるのかという話ですが……。
セトの境遇、なんだか長瀬琴乃に似ていると思いませんか?
5.長瀬琴乃という象徴
BIG4編1章9話より |
長瀬琴乃は月のテンペストの象徴でした。
月ストの絶対的センターでありリーダーたる琴乃。
その実力は折り紙付きで、まさに「力強いアイドル」でした。
琴乃属する月ストはデビューから勢いそのままにNEXT VENUSグランプリを制覇。
あっという間に新人最強アイドルの称号を手にしてしまったのです。
けれど、I-UNITYでⅢXに敗れて以来狂い出す歯車。
勝てるバトルでも勝利は得られず。
築き上げたVENUSランクも他のアイドルに侵略されていき。
強さの象徴であった琴乃は、「停滞の原因」とまで言われる始末。
そしてどりきゅん戦での敗北で完全に失墜した月のテンペスト。
長瀬琴乃という強さを、否定しなければならなくなりました。
琴乃は月ストの裏切りました。
月ストを破壊しました。
殺しました。
鬼となり、月ストと敵対する存在になってしまいました。
修羅の道を、彼女は歩み始めてしまったのです。
それはまるでオシリスを殺したセトのよう。
つまり。
長瀬琴乃は、セトなのです。
これが『オカピは長瀬琴乃だった』の本当の意味です。
オカピはセトのことであり、そしてセトとは長瀬琴乃のこと。
これを省略した、というわけです。
けれどもこの記事。これだけで終わりません。
ここまでお話したのはセトがオシリスを殺害したところまで。
このあとセトはホルスと戦わなければならないのです。
6.月ストと琴乃の争い
BIG4編1章44話より |
オシリスが月ストであるならば、セトと対立するホルスは一体なにか。
それは「新生月のテンペスト」です。
この新生月ストという概念はとってもふわふわしたもの。
必ずしも「4人版月スト」を指す言葉ではありません。
すべての可能性を内包した未来の姿が「新生月のテンペスト」です。
実はこのホルス神、その種類は本当に多岐にわたります。
ハルシエシスと呼ばれるホルスがいたり、ハルポクラテスと呼ばれるホルスもいて、ホルス・ベフデティなんていうホルスもいたりします。
だからこそ、「新生月スト」が曖昧模糊としてるのもそれほど的外れではないはず。
閑話休題。
邪道として生きる長瀬琴乃。
真っ向から対峙する「新生月スト」。
伊吹渚も『長瀬琴乃を越えてみせる』と発言していますが、「新生月スト」は長瀬琴乃に打ち勝ち、その座を取り戻すはずです。
その争いが今現在を表すのか、まだまだこの先に相対する未来が待っているのかは定かではありません。
ですが、少なくともその勝負が決したとき、「新生月のテンペスト」は完成するのでしょう。
これこそが、オカピが指し示した月のテンペストの未来です。
7.おわりに
長瀬琴乃って可愛いんですよね。
アイプラのアイドルちゃんたちは本当に大人びた子が多い中で、弱冠17歳(BIG4編時空だと18歳?)の琴乃ちゃんは、まさに思春期の少女らしく悩みに悩んでいます。
アイドルとして目の前を離れた姉に依存して。
亡き姉に依存して。
今度は月ストのメンバーに依存して。
耐えきれなくなって、渚だけに依存しようとして。
鬼になって。
どりきゅんに依存して。
琴乃は等身大の少女なのです。
ほっぺたにご飯粒をつけてるような無邪気な女の子なのです。
どうか彼女の行く末を、暖かく見守ってあげてください。
あと3月19日のメインストーリー更新で上の予想が大外れしてても私のことはそっとしておいてください。
最愛よ、君に届け。
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