※ゲームの攻略記事ではありません
『アイドルが隆盛を極める現代、アイドル達をランク付けするある画期的なシステムが登場した――』
これはゲーム版IDOLY PRIDEのプロローグにて登場する三枝信司のセリフです。
アイプラの世界は、このシステム―VENUS プログラム―を巡って物語が展開されていきます。
ではそのVENUSプログラムとは一体なんなのか?
実はその全貌はゲームでもアニメでも明らかにされていません。
断片的な情報は提示されているものの、どういったシステムなのか完全に理解ができるほどではないといえます。
ですので、今回は私なりにこのVENUSプログラムを考察していこうと思います。
1.当事者たちの理解
まずはVENUSプログラムの当事者たちが、このシステムをどのように理解しているかを見ていきましょう。
このシステムの概要を、サニピのメンバーである兵藤雫はこのように語っています。
「VENUSプログラムは…アイドルの、ランキングシステム」
— IDOLY PRIDE アイドリープライド(アイプラ)|ゲーム好評配信中 (@idolypride) April 25, 2020
「設立は、たしか…20年近く前」
「業界を発展させるため、とか…色々な理由で、つくられた」
「今のアイドル達は…人気が、一目瞭然」
「だから…とても、厳しい世界…」
「私も…がんばる」
#兵藤雫 #IDOLYPRIDE pic.twitter.com/3glqPxGQNG
こちらからわかるように、VENUSプログラムはアイドルの「強さ」をわかりやすくするためにランキング付けをしているということです。
次に星見プロの社長である三枝は、アニメ1話にてアイドルの評価方法を説明しています。
「ライブの集客数やパフォーマンス、オーディエンスの反応など様々な情報をもとにAIがリアルタイムに判定し数値を出す」
「平等の条件下で競い合わせようという試みだ」
この説明を聞いた牧野航平は「スポーツみたい」と評しています。
ちなみに情報の収集については、ⅢXのメンバーのmihoが説明しています。
彼女たちの説明である程度の概要が掴めたところで、このシステムの根幹たるランキングシステムを見ていきましょう。
2.ゲームから見るVENUSプログラム
実はこのVENUSプログラムというシステムは、ゲームにも実装されています。
ゲーム内のTIPSからランキングシステムを紐解いてみましょう。
まずは先の三枝の発言にあった「数値」という概念。
TIPSには、
「各種ライブの成績に応じて『VENUSポイント』を獲得することができ、その累計ポイントによって、VENUS RANKとグループ内での順位が決まります」
と説明があります。
このVENUSポイントというのが「数値」であると考えられます。
つまりアイドルたちはライブを盛り上げてVENUSポイントを稼いでいく、というのが成功への道筋だと言えるでしょう。
しかし先の説明でちょっと見慣れない言葉が出てきましたね。
そう、「VENUS RANK」という存在。
VENUSランクとは、稼いだVENUSポイントに応じて付与される称号のようなものです。
昨今様々なゲームで、自身の強さに応じてゴールドだとかプラチナだとかプレデターだとかに分けられると思うのですが、まさにそのような感じ。
このVENUSプログラムにおいては「CHALLENGER」「BRONZE」「SILVER」「GOLD」、「PLATINUM」「DIAMOND」、「BIG4」の7種15グループが存在しています。
前半の4種は「CHALLENGE1~3」「GOLD1~3」といったように、そのランクの中でも順番が存在しています。
また、この4種は単純に規定のポイントを満たせば昇格することができるため、日々アイドルとして努力をすれば絶対にたどり着ける領域でもあります。
話が少し変わってくるのが「PLATINUM」「DIAMOND」「BIG4」というグループ。
これらのグループは地続きになっていて、ここから明確にランキングの概念が生じてきます。
一応それぞれに規定のポイントは存在しているのですが、それと同時にプラチナであれば2000位以内、DIAMONDであれば1000位以内という条件が存在します。
ここからはまさに弱肉強食の世界。弱いものは淘汰され、強いものが更に強いものを食ってのし上がっていく戦いになっているわけです。
そしてその頂点に君臨するのが「BIG4」。
VENUSプログラムのトップ4に到達したアイドルにのみこの「BIG4」という称号が贈られるのです。
さて、これでVENUSプログラムがどういったものなのか見えてきたと思います。
それでは今度はプロデューサーの目線から、VENUSプログラムでの勝ち上がり方を考えていきましょう。
3.VENUSプログラムの攻略法
AIの評価方法から察するに、大きな箱を埋めて、完璧なパフォーマンスを披露して、オーディエンスを盛り上げれば、沢山のVENUSポイントを獲得できるということでしょう。
また、このアイプラ世界において「ライブバトル」というグループ同士がAIが下す判定の数値で競い合う形式のライブが盛んに行われていることから、このライブバトルが効率のよいポイントの稼ぎ方だと思われます。
ただ、この「ライブバトル」は勝てばポイントを稼げる反面、負ければポイントを失うというデメリットを抱えています。いわば、ハイリスクハイリターンの方法のようですね。
ところで、いわゆる現実世界のアイドルのライブのように、単純にパフォーマンスを披露するだけのものはないのかと問われれば、もちろんそれも存在しているようです。
物語の中でも、度々アイドルフェスに登場したりソロのイベントをやっていたりとバトルだけではないライブ活動を行っています。
これらの一般的なライブには、アイドルとしての注目度を上げるという目的もあるのでしょうが、多少なりともVENUSポイントが加算されていると考えるのが妥当でしょう。あくまでVENUSプログラムはパフォーマンスやオーディエンスの反応をベースに判定するものなので。
つまり、アイドルを様々なイベントに出演させて知名度を上げ、ライブバトルで勝利を積み重ねてランキングを駆け上がっていくのが、プロデューサーとしての勝利への方程式だと考えられます。
しかしここでちょっとした問題提起。
BIG4のグループを抱える大手事務所、プレタポルテの専務はこのような発言をしています。
上位グループはなかなかライブバトルに応じてくれない……?
4.VENUSプログラムは本当に平等?
先の三枝の発言ですが、VENUSプログラムとは「平等の条件下で競い合わせようという試み」です。
しかしそれは本当に平等な条件を作り出しているのでしょうか。
プレタポルテの専務曰く、BIG4はなかなかライブバトルに応じてくれない。
それはもちろん、スケジュールが詰まっているからといった理由もあるでしょう。
しかし私はそれ以上に、ライブバトルには上位グループにとってある明確なデメリットが存在しているからではないか、と考えるのです。
一旦話をゲーム目線に変えます。
何度か紹介しているTIPSにおいて、VENUSポイントは「最終結果によってポイントが減少することがある」と説明されています。
それはつまり負ければポイントが奪われるということですよね。
そこでライブバトルという形式。
これはハイリスクハイリターンという説明をしましたが、あくまで挑戦者側の目線。
ことランキング上位側からしてみればどうでしょうか。
上位グループが下位グループに挑まれた場合、勝利を収めたとしても得られるポイントは恐らく微々たるものでしょう。
そしてもし、不調やミスなどで番狂わせが起こったのならば。今まで築き上げてきたポイントを奪われることになります。
特に上位層というのは僅かなポイント差でひしめき合っているため、1つの敗北がとてつもなく尾を引く可能性があります。
そう、つまりこのライブバトルは上位層にとってはハイリスクローリターンの手段になってしまうのです。
ところでスリクスがBIG4と対戦できたのは彼女たちの実力もあるでしょうが、大手事務所のプレタポルテの存在が大きからでしょう。
上位層からしてみればハイリスクでも、相手が大手事務所のグループともなれば確実に知名度は上がる。挑戦者側は事務所が大きければ大きいほど相手にしてもらいやすくなるでしょう。
では逆に新興事務所や弱小事務所だとどうなるか?
上位層とのバトルは交渉の席につくことすら許されないのではないでしょうか。
というより、そもそも上位層まで届かせるのが難しいかもしれません。
オーディエンスの反応や集客数もポイントになっている以上、事務所の宣伝力がなければまずポイントになるお客さんを集めることすら叶いません。
大手事務所には、それくらいの宣伝は造作もないことです。
このVENUSプログラムは、アイドルを平等の条件下で競わせるという大義名分を掲げていますが、その実は現実世界と何ら変わりのない、事務所の力が物を言う競争を作り上げているのかもしれません。
5.各アイドルの到達点と未来
さて、ここまでVENUSプログラムを掘り下げてきましたが、最後にアイプラに登場するアイドルのランキングの到達点を見てみましょう。
まずは長瀬麻奈。
アニメ1話の回想から少なくともSILVER2までは到達していることが伺えます。
NEXTVENUSグランプリの優勝特典の1つがGOLD1昇格だったので、そこまでの可能性はあったということですね。
次にその長瀬麻奈と相まみえるはずだったLizNoir。
彼女たちのランクを示す明確な情報はないのですが、NEXTVENUSグランプリに二度参戦していることを踏まえるとシルバー帯にいるのかもしれません。
また、第15回閉幕後はアメリカにて武者修行を行っていたため、東京編の現在でもそれほど大きな変動はないのかもしれませんね。
そして第15回NVGPの覇者、月のテンペスト。
こちらは前記の通り星見編終了時点でGOLD1に昇格しています。
その後のI-UNITY3位という結果も踏まえるとあと少しでPLATINUMに届きそう、というところまでは昇格している可能性があります。
ここは今後の活躍に期待ですね。
同じく第15回NVGPの覇者で第1回I-UNITYの覇者でもある、サニーピース。
BIG4を打ち破ったことで「BIG4入り?」とも思えそうですが、星見編終了時点で月ストと同じくGOLD1だったことを考えると、PLATINUMに昇格を果たしたぐらいとするのが妥当かと思われます。
BIG4相手の勝利で得たポイントはたしかに大きいでしょうが、2000グループ近いアイドルをいきなり飛び越えてBIG4に昇格というのは少々考えにくいです。
ただ、恐らく星見プロでは最上位に位置するサニーピース。今後はBIG4入りも狙っていけることでしょう。
星見プロの中では最後の紹介、TRINITYAiLE。
NVGP閉幕からI-UNITYまでとにかく波乱につぐ波乱だったグループですが、恐らくランクはGOLD帯。
I-UNITYでのパフォーマンスが評価されて、GOLDまでは昇格しているのではないかという予想です。
いろいろと身の回りのゴタゴタが解決したトリエルですので、ここからどんどん上り詰めていくのではないでしょうか。
最後はプレタポルテ所属のBIG4、ⅢX。
とはいえ、I-UNITYでサニピに敗北してしまったことからBIG4からDIAMONDに降格した可能性が濃厚です。
まだ確定はしていませんが、ここから先はBIG4返り咲きが最優先になっていくのでしょう。
そしておまけ。武田美帆子と藤代葉属する、第13回NVGP覇者のsundance。
mihoの発言からBIG4も狙える位置、ということでDIAMONDまで登り詰めていたのは間違いないでしょう。
NVGPの優勝から1年足らずでここまでランクを上げていたのですから、そのポテンシャルはとてつもないものだったと予想されます。
もしsundanceが今もまだ活動していたら、アイドル界の勢力図はぜんぜん違うものになっていたのかもしれませんね。
6.まとめ
さあ、長々と語ってきたVENUSプログラムの考察もこれにて一旦終了。
考察とは言いましたが、結構妄想ベースのところも多く、今後覆される可能性を多大に孕んだモノです。
信じるも信じないも貴方次第、ということで。
最後に。
皆さんはこのVENUSプログラムは本当にアイドルにとって平等だと思いますか?
良ければご意見をお聞かせください。
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