2021/07/29

『たなばた』と『おとな会』のウラバナシ

『たなばた』

『おとな会』

 今月は3つアイプラSSを書きました。こんばんは、シルエットです。

 以前「ハチナイSS執筆者がウマ娘で書いたら評価されてて羨ましい」なんて話をしましたが、なんやかんや僕もしっぽりアイプラに浮気しています。

 今日まで7月はハチナイSSを一本も書いてないので、アイプラSS執筆者かもしれません。同人ゴロと言ってもらっても構わない(?)

 冗談はさておき。「そういやハチナイ4周年SSを上げたあとは解説記事みたいなのあげたなー」と、『おとな会』をアップロードしたあとに思い出したので、今日上げた『おとな会』とその前に上げた『たなばた』とを解説していこうと思います。

 え?『長瀬麻奈の夢』はどうしたかって?

 ……まああれは一種の通過儀礼みたいなもんですし、解説はしなくてもいいでしょ()


『たなばた』

 七夕にまつわる話を書こうかな、と思いついたのは7月頭。何の気ないタイミングで「七夕の日に雨が多い理由を、牧野くんは現実的に、麻奈様はロマンティックに応えそうだなー」と思いついたのがきっかけでした。

 もちろんご存知の通り、七夕の日に雨が多いのは旧暦とのズレの所為で、本来なら一ヶ月以上後が七夕なのです。今の7月の頭なんてまだまだ梅雨も明けていませんし、雨が多いのは仕方ないですよね。かといってそんな理由で麻奈様が納得するとは思えず。麻奈様は麻奈様独自のロマンティックな持論を展開するわけですね。

 さてさて、SSではそんな話をしたあと、帰り道の途中で流れ星に遭遇します。

 実はこれ、僕の技量の限界で上手く表現できなかったので没になったんですが、本当は海岸で空を見上げる予定でした。帰り道の途中で、「雨が止んだから」という理由で麻奈様が海へと駆けていき、それを牧野くんが追いかけると。そして浜辺から満点の星空を見上げて、そして流れ星にお願いごとをする……なんてね。このあたり、SSではちょっとコンパクトにまとめました。

 そんで時間はイマに戻って、七夕の話をして、そして琴乃のお願いごとを聞くと。

 ここも実は、本当は「7月7日」に皆で星見の海に行こうってなって、そこで流星群にあって、琴乃から聞く予定でした。でも。でもね。

「7月7日って芽衣の誕生日じゃねーか!」

 と気づいたので方向転換。半ば強引ではありましたが、あくまで前日譚という形で収めました。翌日は多分芽衣ちゃんの誕生日会やってるんじゃないかな?

 そして琴乃のお願いごと。「マキノさんをトップアイドルのマネージャーにすること」は奇しくも麻奈様が生前抱いていた夢と同じですが、もちろん琴乃はそれを知りません。偶然の一致です。

 でも、姉の背中を追ってアイドルになり、そして今「長瀬琴乃」というアイドルで活躍しているのは牧野くんの力あってのことだと琴乃もわかっているので、そのことへの感謝もあって願いが一致したのかもしれませんね。

 そんなお話。

 どうしても牧野くん関係のSSだと麻奈様が出てきちゃうよね~~~。

『おとな会』

 これはアイプラのアイドルの年齢を纏めていたときに気づいたこと。

 牧野くんはゲームの星見編において「22歳」と発言しています。これはもちろん麻奈様と同い年。ところでアイドルのプロフィールを見ると、莉央さんも「22歳」。わお。

 さらに話を東京編に移すと、東京編は第15回NEXTVENUSグランプリから数カ月後のお話です。アニメを参考にすると、グランプリの決勝が12月25日なので、そこから数ヶ月となると星見編スタートから1年経っててもおかしくないわけです。そうなると、皆さん年を1つとるわけですから、牧野くんも莉央さんも「23歳」になります。

 そして東京編から登場する新人マネージャーの橋本さとみちゃん。年齢は全くわかりませんが、高卒マネージャーはちょっと異例(牧野くんがいるけど)な気がするので、大卒で新卒採用だと考えると、ちょうど「23歳」。そう、まきまなりお世代と同世代になるんですね。

 ……黄金世代すぎる!

 そんでもって星見編では19歳の子はいないので、東京編においてお酒を飲める20歳を超えてるのは、莉央・牧野・さとみ・遙子の4人だけ。じゃあこの4人でお酒とか飲んでそうだなー……なんて思ったのが執筆のきっかけでした。

 しかしね、この話は思ったより書くのが難しかった。

 なんてったって酒の席で話す内容とか全然わかんないんだもん!呑んだことないし!

 でもとりあえずすっくねえ脳をぶん回して書いてみました。

 あんまり解説する内容はないけど、強いてあげるなら「牧野くんのお酒の作法」の話。SS内で莉央さんから「様になっている」と評されていますが、やはり芸能界に生きるものとして、お酒の席も牧野くんは数多く経験しているんじゃないかなという僕の妄想に基づいています。

 もともと社会のしの字も知らなかった高校生のガキが、いきなり麻奈様のマネージャーとして芸能界に放り込まれ、荒波にもまれながら必死でビジネスマナーを身に着けた彼ですので、その当たりも心得てそうだな、と。あと、上手い感じに仕事とってきてる当たり、そういう世渡りもうまそう。

 ホントはもうちょっと色々書いてみたかったけど、どうもアレ以上形にならなそうだったので、ちょっと無理矢理ではあったけど幕引き。

 最後に一見普通に見えてしっかり酔ってる莉央さんが牧野くんに無茶振りするところは既定路線でした。




 ……はい!そんな感じでございました。

 やっぱ2ついっぺんに解説するとごちゃごちゃしますね。なるたけ解説記事出すときは一本ずつにしようと思います。なるたけ。

 それでは、おやすみなさいませ。

2021/07/04

サヨナラから始まる物語

 アニメ・IDOLY PRIDEを一気観しました。

 こんばんは、シルエットです。


 前回の記事で『次回は今僕がハマってるIDOLY PRIDEネタで記事を書きたい』なんて書きましたが、有限実行していこうと思います。

 というわけで紹介するのは、今僕がハマっているアイドル育成系ポチポチゲームのIDOLY PRIDEです。

 サイバーエージェントグループ、ミュージックトレイン、ストレートエッジによるメディアミックス作品で、飽和傾向にあるアイドルモノに一石を投じるような作品……かもしれません。

 僕は生憎アイマスやラブライブといった有名アイドル系作品を見ていませんので、比較は出来ないのですが、アイドルモノにしては随分重々しい印象の作品。実際にホームページを見ていただければわかるのですが、トップに踊る文言は「舞台裏のドラマが、ステージを輝かせる」といきなり裏を示唆。

 そして紹介文をホームページから一部引用しますと、

アイドルという「空間」をつくっていく喜び。
その過程では、誰しも汗を、涙を、時には血を流している。
それでもアイドルを続ける。
最初からスポットライトを浴びる人なんていない。
誰しもみんな、弱かった。
屈しないものだけがアイドルの最高峰へたどり着く――。
これは、大きな夢と、過酷な現実を前に青春を駆ける、切なくも熱い、アイドルたちの物語。

 と、アイドルが持つ華やかさというよりはどちらかというと、頂点を目指すもの達の泥臭さとか、そういうものを感じさせる雰囲気。

 しかも、そういう重々しい雰囲気はサービス開始前のキャラ告知画像にも現れていて、可愛らしいキャラがそれぞれ苦々しい顔をしていたもんですから、一部では「うんこ堪えてそう」「なんなら漏らしてそう」とか言われてました。

 じゃあどういうストーリーなのさ?という話です。

 大まかにかつ僕なりにあらすじを説明しますと


 アイドルをAIが評価し、その価値を定めるVENUSプログラムが作られ、アイドル戦国時代と呼ばれる頃。星見市という関東郊外の小さな芸能事務所、星見プロダクションから「長瀬麻奈」というアイドルが誕生する。華々しいデビューを飾った彼女は、またたく間にトップアイドルへの道を駆け上がっていく。その過程、新人アイドルの登竜門であったNEXT VENUSグランプリの決勝へ。グランプリに優勝すれば、アイドルとしての成功は約束されたようなもの。人生を決める勝負へ臨む前、会場への移動途中に彼女は交通事故により帰らぬ人となり、そしてNEXT VENUSグランプリの決勝のステージの幕も上がることはなかった。
 長瀬麻奈の死去から3年後。彼女のクラスメイトかつマネージャーであった牧野航平は、「決勝の舞台に立つまで成仏できない!」と霊と化した長瀬麻奈と共にマネージャーとしての日々を送っていた。そんな彼に新たなアイドル候補が預けられる。長瀬麻奈の妹・長瀬琴乃、長瀬麻奈とそっくりな歌声を持つ川咲さくら。来るNEXT VENUSグランプリの復活に向けて、再び牧野はトップアイドルの育成を目指すこととなる――

 ってところでしょうか。

 まとめる過程で若干齟齬が発生している感も否めませんが、大筋はズレていないと思います。

 もしここまでで「興味が出たな~」って人はここでこの記事を読むのをやめて、アニメを見てみることをおすすめします。

 ここからはアニメ最終話のネタバレをゴリゴリ入れていきますので!!!



















 はい、忠告しましたのでここからは最終話・12話のネタバレ感想です。

 まず一口に、ギャン泣きしました。牧野くんと麻奈ちゃんのラストシーンはもう涙なしでは見れないでしょ。

 大まかなあらすじを語りますと、なんやかんやでNEXT VENUSグランプリ優勝を果たし、ウイニングステージに立つアイドルたち。その間に牧野は会場を後にし長瀬麻奈と、そして霊体の長瀬麻奈と出会った高校の教室へと走ります。長瀬麻奈が霊体として現世に留まれる時間はもう残り僅かでした。
 あのときと同じ、教室の窓際に立っていた麻奈は牧野に彼女の本当の願いを語ります。それは「牧野航平をトップアイドルのマネージャーにすること」でした。牧野は「なぜ自分だったのか」と問い、麻奈は様々言葉を紡ぎながらも「キミが好きだったから」と想いを吐露します。牧野は衝撃を受けると共に「俺はマネージャーだから」と自分の想いを封印してきたことを滲ませます。そんな牧野を見て「キスでもしておけばよかったね」と麻奈は生きているときには出来なかった口づけを牧野と交わし、そしてこの世界から姿を消してしまいました。最後に、妹・琴乃に「まだまだ先は長いよ」と言葉を残して。

 はい、もうギャン泣き。それまでの過程でどことなく麻奈ちゃんが牧野くんを好いていたことは示唆されていました。それが、最後に牧野くんに伝えられたこと。そして真面目な牧野くんはそれでも「アイドルとマネージャー」という立場を崩そうとはしなかったこと。最後に、本当の別れを前に口づけを交わせたこと。

 こんなもん泣くしかないでしょ!!!!!!!!

 しかもこの場面で流れているのは、長瀬麻奈の最期の曲。「song for you」。これは麻奈ちゃん曰く妹の琴乃に向けての曲だそうですが、その歌詞を読み解くと、それと同時に仄かに牧野くんへの想いも込められていたことが見て取れます。

『わたしの わたしの 一番近くで いつでも いつでも 見ていて くれたね
 あなたと 過ごした かけがえのない日々に 贈るよ 「ありがとう」』

 勿論肉親である琴乃はずっとずっと姉を一番近くで見ていたと思います。しかし、アイドルとしての長瀬麻奈を一番近くで見ていたのは、マネージャーという立場で舞台袖から見続けていた牧野くんでしょう。

 そしてグランプリ決勝で歌う予定だったこの曲。会場まで牧野くんと別々に移動することとなった麻奈ちゃんは、「絶対に見に来てね」と牧野くんに念を押していました。つまり、琴乃と同時に牧野くんにもこの曲を届けたかったわけです。

 そういう麻奈ちゃんの想い全てが詰まった中でのお別れ。

 そして、場面はかわりアニメでのラストライブ。

 「サヨナラから始まる物語」をイマのアイドルたちが歌います。

『めぐり逢えた奇跡の真ん中で 少しくらいわたし泣いたっていいよね』
 サヨナラから始まる物語 胸の奥に刺さった切なさが痛いけど
 駆け出したら いつでもそこがスタートライン
 君と走っていこう デスティニー』
『たどり着いたステージの裏側で いつも君が優しく笑ってたんだね
 サヨナラから生まれた物語 言えなかった言葉がまだたくさんあるよ
 溢れすぎた心からは本音がこぼれた
 もうちょっと消えないでいて デスティニー』

 エモの塊ですよ。「サヨナラから始ま」っていくイマの星見プロの物語なんですからね。

 そしてこの裏で、東京への進出を前に星見プロの三枝さんまで姿を消してしまうんですから……もうね!


 と、いうわけでアニメでガチで声震わせるレベルで涙を流したのは久々だったので衝動的に文章を書きたくなってしまいました。

 ところでアイプラの最推しは「成宮すず」ちゃんですが、最オシのグループは「LizNoir」です。あのどことなく尖った雰囲気と割とロック調のゴリゴリな感じがアイドルらしくなくて好きです。

 皆様も是非推しグループを見つけましょ~。

 ではでは!

2021/07/01

『原点』の裏側

 なんか格好良い題名ですけど、単なる拙作解説記事です。

 こんばんは、シルエットです。


 本題に入る前にまずはくだらない話を少し。僕のブログをPCで見てる方やウェブバージョンで見てる方はもしかしたらお気づきかもしれませんが、右側の「ラベル」に「リバイバル記事」という新たな項目が増えています。それと同時に、このブログが開設された2015年よりも前の記事が増えています。

 これらは、僕が以前使っていた楽天ブログでの記事を一部復活させたものになります。すべてではなく一部なのは見るに耐えないものもあったからです……。

 よっぽど暇で、世界一無駄な時間を過ごしたいときにお読みください。


 閑話休題。

 本日は、先日pixivにアップロードした『原点』というハチナイSSの解説記事です。本編には書ききれなかった思いなどを綴ろうと思います。当たり前のようにネタバレ記事です。


 さて、まず今回の大まかなあらすじは「高校卒業から4年が経った監督くんが、今何を思うか」というお話。

 基本的にオリジナル設定もりもりなのですが、1番の目玉は監督くんが選手として球界復帰を果たしている点ですね。

 高校での監督業を全うして(どのような実績を上げたかは考えていません)、大学で左腕投手として現役復帰。球速や球威は全盛期とは程遠いものの、制球力を武器にそこそこの成績を残しました。

 ところで監督くんの進学先は特に明確には決めていなかったのですが、たぶん六大学ではないのだろうな……と(いま)思いました。野球で有名、というわけでもなく、ごく普通の大学を選んだのでしょう。なにせ選手としては3年のブランクがあるのですから。

 大学卒業後、惜しくもプロとはならなかった監督くんは「独立リーグ」という茨の道を歩みます。

 なぜ彼が「社会人」という(ある種)安定した道を選ばずに「独立リーグ」という険しい道を選んだのか。おそらくは敢えて厳しいところに身を起き、逃げ場のない状態で戦いたかったからでしょう。そういう姿勢は、高校時代の東雲から学んでいた……らいいなぁ、と今考えました。

 独立リーグでは、大学時代とは一転パッとしない成績の監督くん。やはりどんなに制球力があっても、球の力がなかったり変化球が甘かったりと、軸となる球種が欠けた状態だったので、プロを志す猛者たちには敵わなかったのでしょう。その事実は彼にとって焦燥感を与えました。とにかく、力をつけるため、進化するためにと投げ込みます。このあたりは恐らく彼の治ることない性格でしょうね。我妻とも通ずるものがあると思います。

 思い詰めてプレイする監督くんに、優しく声をかけたのは一回り以上年上の先輩選手。彼の「野球の原点」という言葉から、監督くんはあのひまわり畑のグラウンドを訪れることを決めます。

 ……はい。お察しの通り、先輩選手は現・栃木ゴールデンブレーブス所属の川﨑宗則選手です。単純に僕が好きなので登場させました。

 ただ、川﨑選手の言葉というのは僕の中でも非常に大きな意味を持っていて、いつかのインタビューで語っていた「辞めるというカードを持つこと」といった趣旨の話は、僕の昨年の荒んだ心にはエネルギーになっていました。結果が出ない日々で、辛くて折れそうなときにも「まあ最悪私立がある」「受からなくてもなんとかなる」と「新たなカード」を持つことで、少し楽に、そしてがっぷり乙でぶつかっていけたわけです。

 僕が感銘を受けた、「川﨑宗則」という存在に監督くんも励まされて欲しかったのです。

 さて、ここからは未公開情報。というよりも執筆過程でボツになった展開。

 公開された作品の中では、監督くんはその日のうちにあのグラウンドを訪れていますが、実はもともとは週末のオフに訪れるという展開でした。夏大会を目前に控える今の本校ナインに出会ったり、教師となって母校に赴任し、そして掛橋先生のあとを継いで野球部監督になった塚原先輩に会ったり。塚原先輩からちょくちょくプロになった有原が部に顔を出している話なんかを聞いて。

 更には、東雲を彷彿とさせるストイックな部員と1打席対戦してその子の悩みを断ち切ってあげて。そして実は有原イチオシの選手だった──とか。

 そういう展開があるにはあったんですが、手と頭がついていかなかったので泣く泣くボツに。

 公開版に戻りますと、夕焼けのグラウンドには有原の姿が。後述の通り、監督くんがダメ元で呼び出していたためです。驚くべきことに4年間交わりのなかった2人が、今度は事前のアポもなしに突然の再開。なりたくてなってしまったわけではない疎遠の人とは、あえてこうやって突発的に会うしか戻る方法はないのかな、とも考えてみたり。

 そして対話ではなく対戦という形をとる2人。ここで有原はこの対戦を「夢見たもの」と独白。更には「夢で一度対戦したことがある」とまで発言しています。

 このシーンは完全に僕のエゴ。実は「夢で対戦した」というのは、僕が昨年書いた3周年記念SSから引っ張ってきた内容です。詳しくは『あなたと。』という作品を読んでいただければわかるのですが、有原は夢の中で中学時代の監督くんと対戦しています。その、本来あるはずもない記憶を有原は引っ張り出しているわけですね。

 そして有原のアドバイスによって覚醒した監督くんがワインドアップから投球するシーン。ここは完全に3周年SSの記述を一部手を加えて使い回しました。だって同じフォームだってことを言いたかったんだもん。

 結局監督の勝利で幕を閉じた1打席勝負。最後は河原に寝そべって思いを語り合っておしまいです。

 まあこのあたりは僕の心の赴くままに書いてるだけなので、あとからあれやこれやと語ることはできないのですが、唯一語るとするならば、監督くんが「月が綺麗」と発言し、それに対して有原が額面通りに受け取るというシーン。

 これはお互いに言葉の真意に気づいていません。監督くんは冒頭の、松尾芭蕉の「月日は百代の過客にして」のその後が言えなかったことからわかる通り、それほど熱心に勉学に励んでいたわけではないようです。特に文学関連は弱いみたい。有原は……まあ言わずもがなですよね。

 あとこの展開は既に使いました。今年の元旦に。もし気になる方は僕のツイッターを漁ってください。多分見つかると思います。

 そして再び未公開情報。というより、思ったより話がキレイにまとまったので蛇足になるかなと思うって削除した展開。

 実はこのあと場面と時間とが移り、球団の事務所になります。その年のドラフトに向けて選手をピックアップしている某紳士球団のスカウト部。そこで上司が、入りたてのスカウトに声をかけます。「めぼしい選手はいるか?」と。

 新人スカウトはメガネをキラリと光らせながら、一本の動画を上司に見せます。「今年はまだ厳しいかもしれませんが……」と一声加えて。

 そこにはワインドアップって投げ込む、独立リーグの本格派左腕の姿が……。


 というお話。

 はい、お察しの通り新人スカウトは坂上ちゃんです。ファンタジーズファンが高じてスカウトとなったご様子。そんな彼女は、もともと目をつけていた監督くんが、あの日を堺に殻を破ったことにより、ついに上司にその存在を打ち明けたのでした。ちゃんちゃん。




 さて、いかがだったでしょうか。自分のSSの裏側を喋るという試み。初めてのように見えて実は連載系ハチナイSSを書いてたときはちょくちょくやってました(なお現在は作品及び記事は非公開になっています)

 またSSを書いたら裏話的なのやろかなと思いながらも次回は今僕がハマってるIDOLY PRIDEネタで記事を書きたいなんて思ったり。


 それでは、皆様おやすみなさいませ~

 シチガツ!