「巷で話題」というのにいつも少し乗り遅れてしまう男。こんばんは、シルエットです。
みなさんは、先日ツイッターで話題になったウマ娘関連のツイートをご存知でしょうか?
こちらが件のツイートです。
ウマ娘二次創作の現状を発言者様なりに解釈されたツイートなのですが、内容と言葉選びなどからなかなかに物議を醸し、2000を超えるRTを100を超えるリプライが寄せられています(2022/05/14 21:39現在)
私はウマ娘の二次創作についてはまったくの無知ですので、ツイート内容についてとやかく言うつもりは一切ありません。
しかし、未熟ながらも創作者の端くれとしてこのツイートを目にしたときにいろいろと考えさせられる内容である、とも思ったわけでございます。
ですので今回は、ウマ娘云々ではなく少し視野を広げて「二次創作」という観点で、しかしながらあまり大それたことはいえませんから「私――シルエットの場合」と極端に限定して、件のツイートを考察していきたいと思います。
1.ツイートの解釈
まずは私なりに件のツイートを分解していきましょう。
なかなかにパンチの強い言葉が並んだツイートではありますが、要点を抽出してみると
・作者が華やかな学生生活を送ってないことから、スポ根ものや青春ものが少ない。
・自己投影されたキャラを無条件に好いてくれる作品ばかりである。
と、いうところでしょうか。
発言者さんの意見にどうこう言うつもりはありませんが、随分と「陰キャ」に対する批判の意識が滲んでいるなという印象を受ける内容です。
となると今後この話題で主体として考えていくのは「陰キャ」が良いでしょう。
都合の良いことに、今後当てはめていく私も自他共に認める陰キャですので話が進めやすいというものです。
それでは上記の2点を私に当てはめながら考えていきましょう。
2.陰キャと青春モノ
最初は「陰キャは青春モノが書けないのか?」というお話ですが、これに関しては一旦NOと示しておきます。
私が主に題材にしている八月のシンデレラナインは野球型青春ドラマゲームと銘打ってるだけあって、スポーツと少しの恋愛というまさに「青春!」な要素が詰め込まれたゲームです。
その二次創作ですので、必然的に運動描写や恋愛描写も増えるというもの。
「陰キャにも青春モノは書けるんだぞ!」ってことですね。
そしてこれは次に繋がる話になるのです。
そう、「恋愛」です。
3.陰キャと自己投影
自己投影だとかメアリー・スーだとか、そういう話私は大好物です。
少し突拍子もない話をするのですが、人はなぜ二次創作をするのでしょうか。
その理由は様々だと思うのですが、こと私においてはある1つの答えがあり、それは以前間接的に示したことのあるモノです。
「思いついた尊いネタをカタチにしたい。尊いシチュエーションを独り占めしないで、みんなにも共有したい」
これが私の二次創作に対する想いです。
そしてこの想いの裏には「自分が愛するキャラクターを尊いシチュで輝かせたい」という想いもあります。
つまり私はキャラをすこるために二次創作をするのです。
それでは話を戻しましょう。話題は「自己投影」や「無条件に愛する」という話でしたね。
私が恋愛モノを書くとき、できる限りではありますが「好きの理由付け」を行うようにしています。
別に大層な理由をつけるなんてことはありません。とてもシンプルだったり幼稚だったり、なんてことの方が多いかもしれません。
恋愛経験に乏しい私が言うのもなんですが、そういう簡潔な想いでも恋につながるんだろうな、って思ってるので。
ただ、作品によってはその理由付けが成されてないことも多々あります。
それはなぜか。
そういう作品の場合、焦点を当ててほしいのは「そのキャラクターが恋をしている姿」だからです。
普段は明るく活発な彼女も、一度恋の味を知ればどこかしおらしくなったり遠慮がちになったり。
反対に普段はおとなしい子なのに、いざ恋の争いとなると積極果敢に行動するなんてことも。
キャラクターが誰かを好きになって、それが故に溢れ出す魅力を見せたい。
見てほしいのは好意を向けられている男側じゃなくて、今恋をしている女の子のほう。
だからこそ、「無条件に誰かを好いている」という状況を作り出してしまうのです。
そしてそれは自己投影にも及びます。
そのキャラクターを可愛く見せようと思ったら、男側の設定を詰めている余裕なんてありません。
男側のバックボーンだとか、どういう点が魅力だとか、そんなものに焦点を当ててつらつら言葉を並べていたら助長だしむしろキャラクターへの集中度が下がってしまいます。
そうしていると半ば無意識的に男側の言動は考えなくても動かせる自分に寄っていきます。
それこそまさに自己投影です。
自己投影された陰キャに無条件に恋をする女の子という図式が仕上がってしまうのです。
……でもね、それでいいんですよ。
私が見てもらいたいのは、かわいいかわいいキャラクターの方なのだから!
4.まとめ
なんだかとっ散らかって来たので強制的にまとめに入ろうと思います。
結局のところ私も発言者さんが言うような、「おもろっ」系の作品を垂れ流すタイプの創作者なのかもしれません。
しかし、二次創作というのは自由なものです。
誰になんと言われようと、自分が好きなように、尊いように創作をしていけばよいのです。
ですがちゃんとわきまえているものもありますよ、不特定多数に公開している以上。
それは「自分の作品への批判は甘んじて受け入れる」ということです。
そりゃあ誰かに見せているわけですから、賛否様々な評価がついて然るべきだと思います。
ですので、このツイートの内容をしっかり受け止めて、今まで書いたことの少なかったスポ根モノも書いてみようと意気込んでいる所存です。
さて。
ツイートの内容をどうこう言うつもりはないと書きましたが、最後にちょっとだけ。
どうやら発言者さんは「スポ根モノや青春モノが少ない」という現状に嘆いていらっしゃるようですが、「なければ作れば良い」のです。
二次創作とはそういうものです。
「こういうシチュが見たいから書くor描く」なのです。
「絵が下手だから描けないよ~」とお悩みならばペンではなく筆をとってみましょう。執筆をしてみましょう。
SSの執筆というのは案外簡単です。
わざわざ地の文を交えた小説スタイルを取らなくても構いません。
セリフだけで構成されたト書きスタイルも立派なSSなのです。
もしあなたが二次創作の現状に不満があるならば、ぜひそれを解決するためにも。
君も二次創作者にならないか――?