2021/04/30

復活のハジマリ

 高校での陸上部引退以来のまともなランニングです。

 こんばんは、シルエットです。


 さて、共通テストが終わった後の記事や受験終了後の記事で「ランニング記事を書きたい」みたいなことを書いていましたが、ついにその時がやってきました。ブランクを経て、元長距離ランナーが復活する物語の始まりです。

 まずは僕のスペックを軽く紹介しましょう。

 陸上歴は中学から高校までの6年間で専門は長距離。今までのベストタイムは、

1500m:4'26.88(中3)

2000m:6'19.**(非公認・中2)

3000m:9'36.38(中2)

4000m:13'18.**(ロードレース・中2)

5000m:17'15.84(高2)

 といった内容。見ておわかりの通り、僕の全盛期は中学2年生です(笑)

 中学陸上部引退から高校入学までの間のブランクでそれまでの実力はすべて失いました。高校時代に3000mが9分台に入ったことはなかったですし、もし中学の時の経験値がリセットされてなかったら、5000mも16分台は出せていたと思います……。

 さて、つまるところこれらは過去の栄光に過ぎません。復活とは銘打ちましたが、どちらかといえば運動不足系男子(男子という歳でもないが)がマラソン出場を目指して頑張る記事になりそうです。

 そう、マラソン。ただ走るだけでは楽しくないので、何らかの目標を持って走りたいわけで。ファンランナーの目指すところはやはりマラソン大会でしょう。例に漏れず、僕も目指したかったわけです。

 が、しかし。皆さんご存知この状況。殆どの大会は開催が不透明です。なので、現状どの大会とは設定できませんが、ぼんやりとマラソンを目指して頑張っていこうと思います。


 さあ、前置きが長くなりましたが、ついに復活の物語の1ページ目が開かれます。

 時は4月29日。お昼前。せっかくの祝日の午前中を寝て過ごすという愚行を犯した僕ですが、外の天気は予報に反して晴れ。雨が降っていた形跡は残っていましたが、綺麗な青空と強すぎない心地の良い風。まさに「ランニング日和」と評するにぴったりな日。こんな日に走らないのはもったいない、そう思った僕は野球中継を消してランニングウェアに向けて近所の公園にいざ出発。

 ところで着ていたのはアシックスのクロスジャージと、クロカン日本選手権2016の記念Tシャツ。どちらも中学時代から着ているモノ。

 え、僕中学時代から体型変わってないの……?

 それはさておき。













 自転車を漕ぐこと数分。到着しました大濠公園。福岡県のランニングコースといえば1番最初に上がるのがここでしょう。大きな池を囲むように整備されたコースは約2km。ランニングゾーン、ウォーキングゾーンが分けられ走る人歩く人お互い窮屈さを感じることなく走れます。さらには生い茂る木々が都会の喧騒との壁になり、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出す、そんなコースです。

 福岡県民のランナーなら、一度は走ってみたいこのコースを走れることにある種の喜びを感じながら、まずは入念に準備体操。約2年のブランクは馬鹿に出来ません。初回から怪我があってはたまりませんので、屈伸伸脚アキレス腱と動的ストレッチをこなします。

 そしてアップがてら少し歩いて、いざスタートラインへ。まずはかる~く一周、歩いたり走ったりで回ろうとスタートしました。

 ……

 ……

 ……キツイ!

 めちゃめちゃキツイです!中途半端に「走れた」という記憶があるばっかりに妙に飛ばしたペースで入って、200mも持たずにウォーキングにシフト。その後しばらくしてまた走り出しますが、すぐに限界が来てウォーキング。これの繰り返し。

 こんなに走るってキツかったっけ、と思いながら繰り返すこと数度。いやいや待てよと。周りを走っているランナーを見ると、僕が走っているときには追い抜く対象ですが、僕が歩いてるときには追い抜かれる対象です。つまり、無理のないペースで継続して走っている。

 ああ、これだ。なまじっか自信があるだけに、背伸びをして走ろうとしてしまいます。僕の悪い癖。そのことに気づいたところで、ちょうど1周が終了。もう少しペースを落として、いわゆる「おしゃべり出来るペース」で走ろうと考えました。

 再びスタートラインに立って、回りっぱなしだったストップウォッチのラップを切ってスタート。ペースは大きく落ちますが、とにかくフォームだけは乱れないように腕をコンパクトに振りながら、ゴムまりのようなテンポで進んでいきます。

 100mを通過して35秒。おおよそ1km6分ペース。悪くはないと思い、このペースを維持することを目標に走ります。ただ、やはりブランクは大きい。次第に痛みだす脇腹。そして肩にも違和感が出始めます。本当に久しぶりすぎるランニングで、普段使っていない首肩に負荷がかかっている模様。適度に肩をストン、と落として力を抜くように心がけます。

 それにプラスして以前と違う辛さが。それはマスクを付けていることです。コロナが再び猛威を振るいだした今、例え運動中であってもマスクは外せません。一応スポーツ用に、アンダーアーマーのマスクをしていますが、それでも何もつけていないよりは辛いです。

 そんな中、1kmを通過。6'05で予定タイムを5秒ほど超過。ただまあ、初ランにしては悪くないと思います。体はだいぶキツイですが、折返しは通過したわけなので、心を奮い立たせ直して足を進めます。

 呼吸、腕の振り、足運び。ペースが遅い分、細部までしっかり意識を走らせながら走ります。あと風が思ったより強かったので髪の毛も気にしてました。お洒落のために伸ばしていますが、走るためならスポーツ刈りで良い。

 ……ぶっちゃけ後半1kmはあんまり今記憶にないです。記憶にないってことは消されたってこと。要するにめっちゃきつかった。

 記憶に残るのはラスト200m手前。勿論体力的に余裕は少しもありませんでしたが、やっぱりラストはラスト。ほんの少しだけですが、ピッチを早め、ペースをあげます。いわゆるラストスパート。ただまあ、スパートというには恐れ多いほどゆっくりペースではありますが。

 ペースを上げたまま2kmのラインを通過して無事ゴール。その場で止まってしまいたい思いをぐっとこらえ、ウォーキングゾーンに入って息を整えるべく少し歩きます。そしてタイムを確認。








 ラストスパートの甲斐もあって12分切り。しかしながら息絶え絶えで、おしゃべりをする余裕なんて微塵もありません。それが今の限界であり現状でした。

 しばらく歩いて息が整ったところで整理体操をして帰宅。……いま思ったんですが、ゴール後に脈計っておけば良かったですね。ランニングの強度の一つの目安になったはず。


 以上、復活の1ページ目でした。

 ちなみに翌日に腹筋、太もも、ケツ筋に筋肉痛がやってきました。下手に筋トレするより重い筋肉痛なので、ランニングがいかに効率の良い運動であるか、ということを噛み締めています。

 明日からGW中は実家に戻るので、走ることが出来るかはわかりませんが、今後も継続的にランニングしていきたいと思います。

 幸か不幸か、リモート授業が増えそうなので――

2021/04/28

過ちを糧に。

 今日は反省文のようなものです。

 こんばんは、シルエットです。

 昨日、とあるツイートをしましたところ、「無礼である」という指摘を受けまして、冷静に自分のツイートを見返したところ、たしかに不快感しかないツイートだったために、削除しました。


 該当のツイートなのですが、昨夜行われた巨人対ヤクルトの試合で、来日後1軍初出場のテームズ選手が、試合中の守備で負傷、そのまま交代するというようなことがありました。試合後に、診断の結果「右アキレス腱の断裂」という大怪我を負っていたことが報道されました。

 この報道を私はリツイートし、その上で『ありがとう、テームズ。君のことは忘れない。一週間ぐらい』というツイートをいたしました。私としては軽い冗談のつもりだったのですが、「(そのような発言は)人間として終わっている」「怪我をした選手に対して、ありがとうはありえない」「正気を疑う」「頭の中を見てみたい」という厳しい指摘をいただきました。

 非常に恥ずかしい限りなのですが、このような指摘をいただくまで、私は先のツイートの問題点に気づくことができませんでした。

 また、日頃から「選手に対してネガティブなツイートは控えるべき」と提言していながら、ネガティブを超えて誹謗中傷とも呼べるツイートをしてしまいました。

 ツイートをする前に、自分に置き換える等して、その内容を吟味していれば、このようなことは決して起こるはずがありませんでした。非常に反省しております。


 今後このようなことがないよう、「自分のツイートは常に誰かに見られている」という意識を持ってツイートをしていきます。

 そして最後に、私のツイートに対して厳しい言葉をかけてくださった方々。まずは不快な思いをさせてしまって申し訳ありません。そして、さらに自らその過ちに気づけない私に対して、心を鬼にして指摘してくださったことに、謝罪と感謝を申し上げます。


 この度は本当に申し訳ありませんでした。

2021/04/22

ハチナイのエロ可愛いキャラで打順を組んでみた

 多分今日のタイトルで検索したら全く同名の記事が見つかると思うんですけど、完全に二番煎じです。むしろそのサイトを見て今日の記事を思いつきました。

 こんばんは、シルエットです。

 本編に入る前に元ネタサイトの話なんですが、いわゆる「調子」の概念を、冗談で「生理」だとか「つわり」だとか呼んでいるんですが、記事内ではあたかも公式採用されているかのように書かれているので笑えます。エアプがすぎるやろがい。

 さて、本題に入りましょう。

 元ネタサイトと同じように、僕の独断と偏見でエロ可愛さで組んだ打順を発表していきます。守備はファイアーフォーメーションになる気がしますがお気にせず。是非参考にして、股間のスイングから放たれる白いヒット、ホームランにお役立てください。

1(遊)有原翼

(160cm 52kg B84 W62 H83)

 えちち打線のリードオフマンは有原翼。スポーティー少女でありながら、豊満な胸部、そして引き締まったヒップ。さらには野球一筋故にえちちさを感じさせずえちちという矛盾感がバットを刺激します。

 先頭打者の出塁は間違いなし!

2(三)小鳥遊柚

(164cm 53kg B85 W61 H90)

 えちち打線に小技2番は不必要。さながら2番強打者論で小鳥遊柚を起用。

 バスト85もさることながら、やはり一番の武器は90を数えるヒップ。その大きさはクリーンナップ級。それでありながら、片想い系幼馴染というスパイスがさらなるブーストをかけます。

 1,2番コンビで得点間違いなし!

3(左)本庄千景

(172cm 57kg B93 W65 H90)

 史上最強クリーンナップ登場。まずは王道えちちお姉さん、本庄千景。

 落ち着いた雰囲気を見せるタレ目と最早女子高生の域をオーバーする圧倒的プロポーション。あれよあれよと言う間にミスウニバースを獲得してしまうのも頷けます。

 しかし、それでありながらどことなく子供っぽいというか寂しがりやというか。そういうスキをきっちり残しているのもポイントが高い。

 ホームランでランナーを根絶やしだ!

4(投)野崎夕姫

(168cm 56kg B95 W64 H99)

 エースで4番とはまさに彼女のためにあり。

 チーム2位のバストと、ヒップはカンストを疑わせる99。金髪天然えちちボディと向かうところ敵なし。

 しかも以前から本気か天然か好意を匂わせる罪深き彼女。

 えちちイラスト数も段違いの彼女がえちちの4番だ!

(どうしてチャラ男ものが多いんですかねえ)

5(捕)桜田千代

(173cm 59kg B97 W67 H98)

 1年生ながらクリーンナップに名を連ねる桜田。バスト97はチームトップ。お前どうやって捕手の防具つけるんだよと思うけど気にしては負け。

 登場当初はあまりにトガリすぎた発言でやや反感を買うも、今では神がかったプロポーションで嫌ってた人全員尻に敷かれ。

 百合の花の香りを漂わせながら、それでありながら拭いきれないえちちという禁断。今後、ハチナイのえちちを引っ張っていくのは彼女に違いない。

6(一)朝比奈いろは

(164cm 52kg B86 W63 H82)

 くさそうとか言ったやつ、表でろ。

 クリーンナップも務められる逸材、朝比奈いろは。バストウエストヒップを高水準でまとめておきながら、彼女の一番の魅力はその性格。男勝りという言葉で片付けるにはあまりに魅力的すぎるその性格は、体との相乗効果でえちちそのもの。あと絶対クセになるフレグランスだよ。

 僕の偏見だから同意されなさそうだけど、話し言葉は普通に女性なのがめちゃめちゃえちちに拍車をかけてる気がします。

7(二)河北智恵

(158cm 50kg B87 W61 H82)

 油断してたけどある時彼女のえちちさに気づいてそれ以来意識せざるを得なくなるタイプ。

 シャドーキャビネットならぬシャドーエース。もう彼女の魅力は言葉では語り得ず、独特のバランスの上で成り立つえちちという他なし。

 あと多分二次創作SSの影響が強いと思います。あの作者様は偉大すぎる。

8(中)花山栄美

(153cm 52kg B89 W63 H86)

 低身長巨乳というアンバランスさがえげつないえちちを呼び起こす。あとこのイラストのお尻から太ももにかけてがいいよね。

 お洒落重視の今どき女子。でもどうもその実はどこか初心でえちちなこととはわりかし無縁そうに見える彼女。いざってなると多分顔真っ赤にするタイプだと思います。

 えっち。

9(右)倉敷舞子

(158cm 48kg B82 W60 H81)

 もう彼女は体がえっちだとかそういう次元の話ではない。もう倉敷舞子という存在がえちちなんだ。そこに言葉なんて必要ない。

 そういうことだよ――







 さあ、というわけで。

 以上が独断と偏見によるハチナイのえちち打線でした。

 もちろん賛否両論あるのは織り込み済みです。みなさんも、みなさんなりのえちち打線を考案してみましょう!

 以上、軽いノリでバ美肉しようとしたシルエットくんがお送りしました。

 おやすみなさい。

2021/04/21

嫉妬に狂った男の末路

 このタイトルは釣りタイトルです。

 こんばんは、シルエットです。

 なんだか物凄く大層で深刻な題名をつけてしまいましたが、そんなことは微塵もなくて、肩の力を抜いて読める駄文雑文取るに足らない文だと思います。前回とは打って変わって、気楽に読んでいただければ幸いです。


 さて、釣りタイトルとは申し上げましたが、全てが嘘というわけではありません。一部が嘘で一部が本当。

 じゃあどこが本当なんだ。

 本当の部分は「嫉妬」「男」です。「狂った末路」はただの誇張表現に過ぎません、あしからず。

 じゃあ嫉妬とは何か?男とは誰か?

 まず、男は僕です。シルエットです。

 ともなりますと、語るべきは「嫉妬」についてですね。肩の力を抜いて、なんて言いましたが、結構この先醜い人間の感情がもろ出しなので、苦手な方はここでブラウザバックをおすすめします。


 忠告はしたので先に進みましょう。

 時は2021年。世界は核の炎には包まれませんでしたが、代わりに「ウマの炎」に包まれました。そう、幾度とない延期を経て、ついにサービスが開始された「ウマ娘プリティーダービー」。長年の延期の理由をも頷ける、圧倒的クオリティーとストーリー等の完成度の高さで、あの田中将大選手もハマる程の大人気ゲームになりました。

 ファンアートやファンノベルなど二次創作が盛んなウマ娘界隈。その人気さとコンテンツ力故に、他のジャンルで活動していた二次創作者の方も、ウマ娘の沼にどっぷり浸かり、二次創作を始められる方が数多くいらっしゃいます。

 それはハチナイSS界隈でも例外ではなく。ハチナイSS界隈では有名な某氏もウマ娘界隈に参入しました。

 ウマ娘という今を輝く作品での二次創作。彼の作品はあっという間に3桁ブックマークを突破し、ランキング入りを果たしました。


 はい、ここから僕の嫉妬ポイントです、汚い文言しか並ばないのでご注意を。

 ちくしょう、どうしてだ。どうしてそんなに伸びるんだ。ハチナイだったら3桁ブックマークを突破している作品なんて僅か6作品しかないのに。

 明らかにハチナイ作品は不当な評価を受けている。いや、評価の場が少なすぎるんだ。本来ならもっと3桁ブックマークが乱発していいはずなんだ。

 やっぱりコンテンツ力の差なのか。太い、強いコンテンツで書けば正当な評価を得られるのか。ちくしょう、なんでなんだ。

 はい、ここまで僕の嫉妬ポイントでした。

 自己顕示欲に狂った男の姿です。これが。


 さて、今回の話のオチのようなもの。

 僕は嫉妬心のなかで「強いコンテンツで書けば云々」と発言しています。それではここで僕の過去作品を振り返ってみましょう。

 7年前に東方で2作品、艦これで2作品。4年前に艦これで1作品。3年前に東方で1作品。これらはいずれも俗に言う「強いコンテンツ」での二次創作です。

 じゃあブックマーク数はどうなのか?最小0、最大18です。

 つまり、

 どんなコンテンツで二次創作をやったとしても、正当な評価を常に受けられるということ。




 ちゃんちゃん。


 以下蛇足。

 以前僕は「承認欲求」で書くべきではない、という戒めの言葉を書いた気がします。確かにそれは今も僕にとってはそうなのですが、やはり人間は欲深い生き物。多少なりとは「良い評価を得たい」だとか「感想をもらいたい」だのと思うものです。

 そんな僕の欲がこのような嫉妬心を呼び起こしたのです。僕よりも完成度の高い作品を書かれる作者さんは数多くいます。「彼」だってその一人です。

 でも、だからこそ。「上手い」とされる方々に一歩でも近づきたくて、よりよい評価が欲しい、と思ってしまうわけです。


 定期的に僕は「感想もらいたい週間」を開催しています(?)

 たまに(いや本音を言えば毎回だけど)作品の感想であったり、逆に酷評であったり、なんなりとpixivのコメント欄であったり、Twitterなどに送っていただければ幸いだなあ、なんて思っております。

 ブックマークはうれしいです、もちろん。でも、1単語でも、言葉で感想を貰えることが何よりも嬉しかったりするシルエットくんなのでした。


 おやすみなさい。

2021/04/14

名前を借りるということ

 別に名義貸しとかなりすましとか、そういう話じゃないよ。

 こんばんは、シルエットです。

 本日は僕の執筆に関する意見かつハチナイ記事なので、覚悟して臨んでください(?)


 ハチナイの二次創作をするにあたって、一番悩ましいのは「監督」という存在です。

 公式では、(半ば形骸化していますが)「監督=あなた」という位置づけがなされています。しかしながら約4年にも渡るハチナイの中で、「監督」という存在は非常に希薄で脆弱なものです。サービス開始当初は、ストーリーでも彼と有原翼とを軸に物語が進展していきましたが、女子野球という題材の性質ゆえか、次第に監督の存在は薄くなっていき、いつの間にやらストーリーでも躍動するシーンが見られなくなり、どこからともなく「地蔵」と揶揄されるようにもなりました。さらには誕生日の概念を失い、声帯さえも殺され、ソシャゲのストーリーではほとんど見ない地の文だけの出演へと成り果ててしまいました。

 このように、設定がいまいちカタマリきれてない「監督」という存在。そこに新たな光が指したのは、2018年4月28日に、小説版「八月のシンデレラナイン 北風に揺れる向日葵」が発売されたときでした。

 ソシャゲのおまけとして、ではなく明確に内容でお金を取るためのもの。ゆえにどこぞの美少女お船ゲームのアニメ版よろしく、主人公の存在を抹殺するわけにもいかず、「八上浩太」という名前と人格を与えて、今まで確立されてこなかった「監督」という存在を初めて形あるものにしました。

 この八上浩太は、原作の監督と同様に、ボーイズの絶対的エースでありながら、酷使により右肩を壊すという悲運の日々を過ごしながらも、どこか16歳の男の子らしさを残す、親しみやすく感情移入しやすいキャラに仕上がっています。さらにそれでいて、言動にも棘はなく、まあまさにラノベの主人公としてはうってつけです。

 (様々な要因から)ヘイトを集めがちな監督と比べて、小説から生まれた主人公であるがために、八上浩太が人気を集めるのは当然の摂理だと言えます。


 ……随分話が大回りした気がします。

 今日の話、「名前を借りるということ」とは何か、と言いますと主人公の名前に「八上浩太」という名前を使うことの是非についてのお話です。

 スパイス程度の設定の付加はあったとしても、その人格を大きく逸脱しうるときにその名前を使うべきはない、と僕は考えます。

(2021/04/15 16:29追伸:諸般の事情により、以下の文章を加筆修正しました。)

 決して常に原作に忠実でありたい、だとかそういう話をしているわけではなくて原作設定とかけ離れてしまうときに名前を借りるのが憚れるという話です。スパイス程度の付加は誤差の範囲です。……、まあこのあたりの違いは以下の例を読んでいただければ理解できる話だとは思いますが。

(加筆部分終わり)

 なぜか?それは先程も申し上げたように、あくまで僕の認識ですが「八上浩太」とは独立し確立された存在だからです。

 例え話をします。ハチナイの主人公といえば言わずもがな「有原翼」です。野球星人と呼ばれるほど野球が好きで、色恋沙汰にはみじんの自覚もなくて、野球脳は高いけどお勉強はからっきしだめ。多少の誤差はあるかもしれませんが、有原翼と耳にすればこのあたりの「人格」が思いつくでしょう。

 じゃあ、僕が今からハチナイのSSを書くにあたって、ストーリーの展開として「弱者が這い上がるほうが面白い」からといって、「有原翼」を野球が下手なキャラに改変したとします。

 どうなるでしょうか?

 答えは大批判でしょう。そのキャラは有原である必要がありません。なにか別のキャラを用意すればいいのです。

 この例え話では「大袈裟だ」とか「有原と八上とでは話が違う」と考える人もいるでしょう。そういった考えが間違いだとは言いませんし、否定する気はありません。あくまでこれは僕の考えですし僕の持論です。

 僕の持論だから、認識の僕のものに基づいて成り立っています。「八上浩太」は「有原翼」と並び立つ立派に確立し独立したキャラクターです。無闇矢鱈に設定をいじくり回していい存在ではない。

 これは僕の経験談です。今はもう消してしまいましたが、以前僕はハチナイを題材にしたオリジナル主人公の連載小説を執筆していました。その主人公である監督には、ストーリーの展開上名前を与えなければなりませんでした。散々に考え抜いた末、僕は「八上浩太」ではなく「野村俊哉」という別存在の名前を与えました。

 彼の設定は、八上とはかけ離れたものです。

 まず八上と違って野村は左腕でした。ボーイズ出身ではなく中学軟式出身でした。八上には恐らくいないとされる妹が野村にはいました。八上とは面識がない鈴木健次郎と野村は過去チームメイトでした。生涯対戦のなかった東雲と野村は小学生時代に対戦経験がありました。八上は小学生時代にたった一度の対戦経験があるだけの草刈レナと野村は同じ中学でした。

 ……もう少し相違点があった気がしますが、現状思い出せる限りでもこれほどの違いがある存在を「八上浩太」として抑え込んで良いものでしょうか。

 

 ところで、僕には一つ好きな概念があります。「メアリー・スー」という概念です。

 メアリー・スーの説明は長いので、あくまで簡潔に言いますが「原作へのリスペクトなく、作者自身や作者の理想をふんだんに盛り込んだオリジナルキャラを登場させ、俺TUEEEEする二次創作」ということです。あくまでこれは他人の作品にケチを付けるための概念ではなく、自分が書いた作品にケチを付けるための作品です。

 それを踏まえた上で以下の野村俊哉のプロフィールを見てみましょう。

最速144km/hの伸びのあるストレートと、変化量の多いフォークボール(132km/h)を武器とする本格派左腕。球種としてはチェンジアップ(123km/h)、鋭いスライダー(127km/h)と多彩な球種を持つ。投球フォームは和田毅を彷彿させる出処の見にくいフォーム。それに加え、走り込みで鍛えた持久力と身体の圧倒的な耐久力という持ち味もある。
 守備に関しては、強肩を持つものの送球に若干の不安を残す。守備の経験は、投手と外野手は勿論、部員不足を原因に捕手を除いた全内野の経験がある。
 打撃は、長打力はないもののミート力には群を抜く物がある。バントと言った小手技も得意だが、走力はそれほどないためにセーフィなどは苦手。
 実は生まれつきルーズショルダーを抱えていたために、左肩には相当な負担がかかっていた。結果として、酷使が原因で左肩腱板損傷という怪我を負ってしまった


 原作へのリスペクトなく、作者自身や作者の理想をふんだんに盛り込んだオリジナルキャラを作り俺TUEEEEする二次創作がメアリー・スーです。

 ある時僕は野村俊哉がメアリー・スー以外の何物でもないことに気づき、作品を未公開の海に捨てることにしました。

 じゃあ野村俊哉という存在を八上浩太に同化――異化というべきか――すれば、メアリ・スーは逃れられたでしょうか?

 答えは否。

 よく似た概念で「HACHIMAN」や「U-1」、「スパシン」というものがあります。それぞれ特定の作品での二次創作で使われる蔑称なのですが、要するに主人公を魔改造的に設定改変した作品に使われるモノで、かつ「主に作者が自主的に」使うモノです。

 先程の野村の設定を八上に引っかぶせたとするとどうなるか?

 原作設定とは何もかもが違う、かけ離れた八上に似たなにか……いうなれば「YAGAMI」とでもいう存在が生まれてしまうわけです。

 多少の付加は物語のスパイスとしては悪くないと思います。でもあそこまでやってしまったら、もうそれは八上である必要はないですよね。そういうお話なんです。


 だらだらと書き連ねましたが、せっかくブログという公開的でありながら閉鎖的(ページビューはMAXでも30しかいかないからね!)な空間なので、自分への戒めがてら考えをまとめておこうかな、と。

 以前もツイッター上でこの手の話をしたことがあるんですが、そのたびに何やらきな臭いことになりかけましたので、改めて言っておきたいのですが、

あくまでこれは僕の僕自身の執筆に対する考え方であって、他人に強要しようとかこの考えに基づいて他人の作品を評価しようなどという気は全くありません。

 マジで。

 僕がハチナイSSを書くにあたって、頑なに「監督」だとか「彼」だとかそういう表記の仕方しかしないのはこういうことです。極稀に便宜上「八上浩太」の名前を借りることがありますが、そのときはもう断腸の思いです。


 小説ばかりではなく、定期的にこういう意見文的なのも書いていきたい。どうせ誰も見てないから(笑)

 そう思うシルエットくんなのでした。

 おやすみなさいませ。


 






2021/04/12

料理って難しいね。

 「ハチナイの全国大会日記放置しておきながらいきなり更新とはいい度胸だな」と言われれば、「すまん」と返すことしかできません。

 こんばんは、シルエットです。

 いや、言い訳をさせてくださいよ。実は、毎日成績を記録するために、全試合を録画してそれをデスクトップPCで再生しながらノートPCでExcelに纏めるという作業をしていたんです。しかしながら、4月1日より新居に引っ越してからは手元にノートPCしかなくて成績をまとめる作業がほとんどできなくなったわけなんです。

 決して飽きたとかそんなんじゃないんです。5月ぐらいには様々な条件をクリアしてデスクトップPCも新居にやってくるんです。それまでの辛抱なんです。


 はい、以上言い訳でした。5月以降、気が向いたらちゃんと成績まとめて記事にします(笑)

 さて、今日僕が書きたい記事は自炊に関してのお話。

 大学生になり、初めての一人暮らし。いや、厳密には浪人生活中は寮生活だったので完全に初めてというわけではないんですけども。ただ寮では手厚い保護と朝夕の食事がついていましたからね。

 飯も何もかも一人で、とそんな生活は初めてなわけであります。

 僕は2人兄弟の次男坊でして、まあ客観的に見れば甘やかされて育ってきたのだと思います。様々な事情から、若き頃から社会経験豊富だった兄とは違って、ひたすらわがままガキとして育ってきた僕ですので、もちろん料理なんて微塵もやったことはありません。精々インスタントラーメンを作るか、戯れにチョコを溶かして固める程度のことしかできません。

 そんな僕ではありますが、いや僕だからこそ「実際料理なんてやればできるっしょ」と思っていました。(全然関係ないですが、「やればできるっしょ」精神は学生時代からあってその結果が浪人です)

 そんな歪んだ自信モンスター、ついに初めてのガチ料理に挑戦するわけです。

 迎えた4月4日。前日作ったスパム丼なんてジャンキーな飯じゃなくて、ちゃんとした料理を作ろうと一念発起。スーパーに行って食材を選び。

 僕が選んだメニューはオムライス。とはいえ、僕でも流石にきれいに包むのは無理だと思っていましたので、予め卵を焼いて、ケチャップライスを作ったあとに乗っけて疑似オムライスにしよう、そういう魂胆でありました。

 インターネットでレシピを調べ、脳内シミュレーションは万端。いざ調理。

 しかし、まあ座礁につぐ座礁。スエズ運河もびっくりの座礁っぷりでした。みじん切りは出来ない。炒めてもどんぐらい炒めればいいかわからない。なんかいい感じに混ざらない。てんやわんやどたばた騒ぎの地獄絵図。

 出来たものはこれ。見栄えこそはいいですが、野菜はどことなく半生で、大味。「手作りしたものは美味い」なんて言うものの、はっきり言えば美味しくない。ただ卵とケチャップと人参、ピーマン、玉ねぎがそれぞれ襲ってくる感じ。まとまりもなにもあったもんじゃない。

 油で洗いにくいフライパンと、ケチャップで汚れた皿を洗いながら、「こんなはずじゃなかった」とぼやきました。


 洗い物を終えて、冷蔵庫に残る具材たちを眺めながら、僕はふと思います。「いや、こんなもんだろ」と。

 浪人生活は決して僕にとって無駄なものではありません。収穫の一つは、自分に過度な期待をかけることをやめたことです。自分の技量を正しく理解し、無理のない範囲でやることをやる。そういう舵取りが出来るのです。

 ゆえに僕の自炊生活はここから大きく方向転換します。「いかに簡単で、いかに手を抜けるか」に。

 そりゃあカッコよく鍋を振るい、なんなら魚を捌けるぐらい料理に精通してるほうがモテることはわかってます。でも、それじゃあ続かない。毎日毎日レシピにある出来栄えと自分の料理とのギャップに苦しんでいたら、あっというまにインスタントに逃げてしまう。適度に自分を甘やかしながら生きていくのが一番だ。そういう結論です。

 道筋を決めれば出発は早いのが僕。まずは名だたるレシピサイトやレシピアプリを巡回し、手抜きやら時短やらのレシピを漁ります。極力フライパンは使わずに。具材を切る程度で済むものを。その一心です。

 日を変えて翌日。昨日購入した人参や玉ねぎ、ピーマンがまだ残っています。今後僕が食べそうなメニューから逆算するに、おそらくピーマンは早めに処理してしまったほうが良いだろうと判断。足りない調味料を購入した上で、調理に望みます。

 その名も「無限ピーマン」。無限に白米が進むから、そんな由来でつけれれた名前だそうです。

 作り方はいたって簡単。ピーマンを刻み、油を切ったシーチキンと合わせ、ごま油と塩コショウをかけ、レンジでチンすれば完成。

 まさに手抜き。まさに時短。

 そして味はとてつもなく美味い。飯が進みすぎておかしくなりそうなほど。

 ここから僕は一つの道を確立します。

「そうだ、電子レンジを極めよう」


 ここに並ぶのは錚々たるメンバー。

 カレーライス・親子丼・にんじんしりしりシーチキン・豚キムチ・豚丼。ぱっと聞けば手の混んだ料理のようですが、これらすべて電子レンジのみで調理されたものども。フライパンも鍋も一切握らず、使ったのは包丁と耐熱ボウルだけ。

 調理時間は数十分。しかしそれでいて味は一級品。お個の自炊としてはまったくもって問題ない。僕はまさに初めての一人暮らしの自炊の答えを垣間見た気がしました。


 さて、そんなこんなで幕を開けた僕の自炊人生。最初からこんなに手を抜いていたらどうなるんだ、という心配もある一方で、「いつかはチンすらしなくなる」という先人の言葉もあります。

 果たしてこれからどうなってしまうのか。長い長い4年間の食生活、なるべく乱さず生きていきたい。そう思うシルエットくんでした。

 明日は先週上げたSSに関する記事でも書こうかなと思っています。

 おやすみなさいませ。