※当記事は星空編のネタバレを余すことなく含んでいます。
2024年9月23日正午。
IDOLY PRIDEに星空編1章6-10話が追加されました。
事前告知ではれもんちゃんの画像が添付されていただけに、どりきゅんの進退に注目が集まっていましたが、蓋を開けてみれば焦点は「サニーピースvsTRINITYAiLE」。
因縁の対戦であり待望の対戦でもある両者の激突。
どう足掻いてもどちらかへの傷は免れない戦いかと思われましたが、マネージャーたる牧野は「順位変動のないエキシビションマッチ」という落とし所でこれを実現。
これで勝っても負けても両者にとってのプラスになるだろう、そう思ったのも束の間。
現実はその真逆。
両者それぞれに大きな違和感をもたらした、いわば一番後味の悪いカタチをこの戦いはプレゼントしてくれました。
さてその上で今回、今後を憂いたいのは川咲さくら。
タイトルの通り、川咲さくら崩壊の序曲は今まさに鳴り響き始めたところ。
今回の勝利、そして彼女の立ち居振る舞いを見て私は思うのです。
川咲さくらが崩壊していく様は、誰よりも残酷なのではないか?
……と。
1.崩壊の陰にある低迷
先例を知ることは大切。
というわけで、過去に「崩壊」を経験した2人のアイドルを振り返ることと致しましょう。
まず1人目は記憶に新しい長瀬琴乃。
月のテンペストのリーダーだった琴乃は、BIG4編での月ストの低迷を通して「アイドル・長瀬琴乃」は崩壊し、迷走を極めました。
その後崩壊を乗り越えてBIG4の座を掴んだわけですが、そのすべてのきっかけは「敗北」でした。
I-UNITYでスリクスに負けて、野良のライブバトルでも敗北を味わい、BIG4チャレンジでどりきゅんに大敗を喫して。
「アイドル長瀬琴乃」へ疑問を抱き、自らの崩壊へと突き進んでいったわけです。
そして2人目は、現在進行系で崩壊中の神崎莉央。
番外編LizNoir2章にてBIG4という立場への捉え方を巡り、相棒たる井川葵と対立。脱退騒動にまで発展する始末。
グループ全体としても明らかにパフォーマンスを落としているなど、絶賛低迷中という現状です。
此処から先辿る道筋はわかりませんが、どうやら最終到達点はBIG4らしく、何らかのカタチで大きな山を超えることも明らかになっています。
詳細はさておき、莉央の崩壊のきっかけもやはり「低迷」でした。
『すれ違いのディソナンス』にて、新人アイドル相手の辛勝というズレから始まった低迷。
以降も調子は上がり切ることなく揺らぎ続けています。
「崩壊」を経験した2人が共に経験した「低迷」。
それ自体は自分自身のあり方に疑問を抱くきっかけとしては実にわかりやすいもの。
他から見ても「なにか悩んでいるだな」と伝わりうるものです。
ではこれから崩壊するであろう川咲さくらはどうか。
勝ってしまったんです、彼女は。
あろうことはトリエルに大差をつけて。
2.崩壊と裏腹の快進撃
なんだかんだ実現が予想されていたサニピvsトリエルのマッチ。
下馬評として「サニピはトリエルに負けるのではないか?」という声は少なくはありませんでした。
その根拠は星空編5話で示された川咲さくらへの違和感。
BIG4という責任を感じる川咲さくら。
絶対勝利を口にする川咲さくら。
それはある意味、今まで私たちが見てきた「アイドル川咲さくら」とは少し違った姿。
このズレた歯車がきっかけとなり、トリエルに「敗北」し「低迷」。
川咲さくらは再び「アイドル川咲さくら」と向き合い直すのではないか。
そんな風に予想をしていました。
しかし先に述べた通り結果は「圧勝」。
瑠依の心を砕き、牧野をも驚愕させた現実がそこには待っていました。
つまり「低迷」とは真逆の「快進撃」。
「崩壊」の明確なきっかけは見えないまま。
では川咲さくらの崩壊というのは杞憂だったのか?
そう思えたのも実に一瞬。
川咲さくらの崩壊は、確実に始まっているのです。
3.川咲さくらは歌えない?
低迷があれば崩壊の兆しにも気付けるというもの。
しかし快進撃の最中では、その崩壊の兆しは「気の所為」で片付けられてしまうかもしれません。
それは対外的にも。
そして川咲さくら自身にも。
心境の変化は川咲さくらも感知するところにはなると思います。けれどそれとは裏腹に収め続ける勝利。躍進していくサニーピース。
心の中にある違和感は、崩壊ではなく成長であると勘違いしてしまうのかもしれません。
本人がズレだと自覚しない限り、周囲からのアプローチも極めて難しくなります。
川咲さくらからも、周囲からも、その違和感は無視され続けて。
しかし歪というものは蓄積します。それが何処まで耐えられるかはその人次第。
川咲さくらという1人の少女が、どれだけ堪え忍べるかはわかりません。
けれど、絶対に最後は決壊する。
何の兆しもなく、突然電源が切れるように、川咲さくらは崩壊する。
その崩壊は、過去様々なアイドルたちが経験してきた「低迷」ではありません。
「停止」。
かの長瀬麻奈も経験したように、心に迷いの生じた川咲さくらはとうとう歌うことが出来なくなってしまうのです。
きっと体は元気でしょう。
レッスン中であれば、今までと変わりない……いや、以前よりも遥かにレベルアップした歌声やダンスを披露してくれることでしょう。
しかしひとたびステージに立てば声が出ない。
呼吸の仕方すらわからなくなる。
歌えない、踊れない。
それはもしかしたらアイドルとしての「終わり」なのだと思ってしまいそうでもあって。
その原因は「違和感」なのですが、それはずっと無視され続けてきたもの。
自分の中の歪で歌えなくなっていると、果たしてすぐに気付けるでしょうか。
仮に気付いたとしても、それを解消するようにすぐにアプローチ出来るでしょうか。
川咲さくらは人知れずヒビだらけになっていく。
そしてある時、呆気なく粉々に砕け散る。
その様は誰よりも残酷で、苦痛ではないでしょうか。
4.まとめ
川咲さくらは崩壊する。
それを人は「曇らせ展開」だとして顔をしかめるのかもしれません。
しかしこの世界に止まない雨はありません。
その曇の先には、必ず太陽があります。
サニーピースは5人で1つの太陽だから。
ところで。
夏に開催されたIDOLY PRIDE VENUS PARTY The Second。
このライブのキービジュアルが「謎人選」だとして少々話題を呼びましたよね。
私が考えるに、この5人は各グループの「次世代の象徴」となるアイドルなのではないでしょうか。
現状その筆頭は成宮すず。
琴乃なき月ストを牽引したのは間違いなく彼女であって、新生月のテンペストの誕生に大きな存在感を見せていたのは最早疑う余地もないことです。
そして奥山すみれもその片鱗を見せているところ。
『翔けぬけるVictoire 誓いのplume』でトリエルを見事に軌道修正してみせました。
今はさらに悩みを深めるトリエルではありますが、彼女の存在が今後を大きく左右することとなるでしょう。
そんなアイドルたちと並び立つ白石千紗。
すずやすみれの先例に則るならば、彼女が崩壊するサニーピースで先頭に立つ存在になるのではないか。
『漕ぎ出せ!アイドル★サバイバーズ』で描かれた、千紗の確かな成長。
そして星空編更新間もなくのタイミングでの、待望のフェス実装。
まさに舞台は整ったと言わんばかり。
サニーピースの救世主となるのは白石千紗、なのかもしれません。
というところで書き連ねてきた星空編考察。
余談なんですけど、例年ストーリー更新は9月の次は12~1月ですので、またまたしばらくご無沙汰かもしれません。
とはいえその間、ただただ指を咥えて待っているのも暇というもの。
サニピやトリエルの行く末だったり、このアイプラ世界であったり。
何かしらの考察に時間を費やすのもまた一興かもしれませんね。
それでは皆様も良いアイプラ考察ライフを。